投稿日: 2019/03/13

デポーズィト バガーリ

《僕が3.5軒茶屋を選んだ理由 『立地』編》

初来店のお客様からは「なぜここでオープンしたんですか?」という質問を受けることがしばしばあります.純粋にこの物件を選んだ理由を訊きたいというケースと,「この場所をよく選んだね」という驚きを遠回しに伝える婉曲表現というケースがあって,今のところ後者の方が優勢です.
確かにイタリアワイン専門店というスタンスでこの場所に立つというのは,あまりに唐突だと感じられても不思議ではないし,さらに僕自身が地元で育ったというわけでもなく,以前の勤務先が三軒茶屋の飲食店だったわけでもなく,そういう点ではかなりアウェイな状況に飛び込んでしまったな,と思う部分もゼロではありません.

物件探しが難航していた時期に,内装工事をお願いすることになっていた一瀬工務店の一瀬さんにこう言われました.
「どんな街にもワインを飲む人は住んでますよ」
一瀬さんは三鷹台の伝説的なスペインバル「三鷹バル」と2017年にオープンした高円寺「トリツカレ男」のオーナーでもあり,その経験からこんな言葉が出たんだと思います.
それを聞いた時,ずいぶん気持ちが楽になりました.

当初はできるだけたくさんの人がアクセスできて,ワインがより一層輝きを放つ都心部での出店も含めて,幅広くエリアを設定していましたが,よりローカルなエリアで地元に密着したスタイルをベースとし,イタリアワインの素晴らしさを地道に発信していく方向性に活路を見出したのです.

そして出会ったのがここ3.5軒茶屋.
繁華街としての三軒茶屋とは一線を画していて,首都高速に蓋をされてちょっと息苦しい玉川通りからは1本裏手に入ったロケーション.周辺にはワインを提供する小さな飲食店が点在し,ワイン文化が根付いている地域という側面も持っています.
集客という点では,当然ながら駅に近かったり飲食店が集中する繁華街の方が有利なのでしょうけど,この程よい距離感が僕の心に刺さりました.開業を志した当初に思い描いていた「日常の中の束の間の旅情」というコンセプトを展開するにはうってつけじゃないか,と.

予想通り「集客」そしてそれ以前の「認知」というレヴェルで苦戦しています.それでも僕はこの場所が気に入っているし,おかげさまで少しずつではあるけれど,Facebookページの「いいね」も増えてきているので,その他のプロモーションも企画しながら,この街に住むワインが好きな人々にこの店のことを知ってもらえるように大胆に仕掛けていこうと思っています.
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